骨の高さの不足(軽度)を補うソケットリフト
インプラント治療では「骨の状態」が何よりも重要となります。なぜなら、人工歯根であるフィクスチャーを歯槽骨によってしっかりと固定してもらう必要があるからです。そのため、骨の状態が著しく悪い場合は、インプラント治療が困難となることも珍しくありません。
そこで有用なのが「上顎洞挙上術(じょうがくどうきょじょうじゅつ)」という骨の造成法です。不足している骨を再生させることで、人工歯根の埋入が可能となるケースも多々あります。今回はそんな上顎洞挙上術の一種である「ソケットリフト」について詳しく解説します。
Sinus Lift Surgery
不足した骨を補うことができる
ソケットリフトは、上の顎のインプラントに適応される骨造成法です。インプラントを埋入する穴から自家骨や人工骨を移植して、不足している骨量を補います。基本的にはインプラントオペに先立って行われ、4ヶ月程度の治癒期間を設けることとなります。
「骨の高さ」を確保するための治療法
ソケットリフトは、インプラントを埋入する穴からアプローチすることから「骨の高さ」が足りない症例に適応されます。ですので、骨の幅や奥行きが不足している症例では、また違った施術が必要となります。
サイナスリフトとの違いは?
上顎洞挙上術には、もうひとつ「サイナスリフト」という術式があります。こちらの治療法も不足した骨の高さを再生療法によって確保することを目的としているのですが、術式や適応症、治療にかかる期間や費用に違いがあります。ここでは「比較的軽度の骨不足にソケットリフトが適応される」という点だけご説明しておきます。
ソケットリフトが適しているケース
このように、ソケットリフトは上顎骨の高さが足りていないケースに適した骨造成法といえます。上顎の歯が抜けて長い時間が経過し、骨が痩せてしまっている場合でも、インプラント治療が可能となることもありますのでまずはお気軽にご相談ください。骨不足が理由でインプラント治療を断れた方でも、当院であれば対応できるかもしれません。